郡上おどりと踊り下駄

郡上藩江戸蔵屋敷 vol.6 レポート


郡上おどりクイズ

全部で3つ出題しました。それぞれ三択を用意しているので当てて見てくださいね。

「1、2、3どれでしょ〜う。ずるなしやよ〜」(國枝さん)

Q1)郡上おどり3種の神器とは?
1つ目は下駄、2つ目は、浴衣。後一つは何でしょう?

その1 うちわ
その2 巾着・信玄袋
その3 手ぬぐい

Q2)切れた鼻緒を応急手当てするときの便利アイテムは?
手ぬぐいと、もう一つあれば怖いもの無し!

その1 割り箸
その2 かんざし
その3 5円玉

Q3)郡上おどりのオフィシャル浴衣に描かれる「菊の花」の由来は?

その1 郡上藩のお殿様の家紋
その2 お盆のお供物
その3 郡上郡八幡町時代のまちの花

いかがでしょうか?それでは、答え合わせです。

A1)手ぬぐい
郡上おどりでは、浴衣の襟に手ぬぐいを挟んで踊ります。そのため、郡上の手ぬぐいは通常のものより長く、だいたい1mかそれ以上の長さのものが多いです。今回は、短い手ぬぐいでも綺麗に挟める、安全ピンやクリップを使った方法を伝授していただきました。折ったらどんな柄になるかを考えて手ぬぐいを選ぶのが郡上流!?

A2)5円玉
5円玉を使った応急処置の方法を諸橋さんに伝授してもらいました。鼻緒の応急処置に、縁日のお賽銭に・・・踊り郡上おどりには必ず、5円玉を数枚を持って行きましょう!

「5円で、神様も仏様も、そこで鼻緒切れた女の子とも、全部ご縁を結べたら5円なんて安いもんやんかー!(國枝さん)

A3)郡上藩の殿様の家紋
郡上八幡には19代にわたりお殿様がおられました。一番最後の郡上藩を守って明治維新以降を納めた藩主が青山家であり、その下屋敷があったのが、今回の会場となっている港区・青山です。この青山家は、郡上おどりを奨励していたとも伝えられており、浴衣のデザインにも家紋があしらわれるようになりました。

最後に

下駄というひとつのアイテムを皮切りに、郡上おどりの様々な側面を垣間見る機会となりました。今回のイベントは、「下駄づくり」への興味で参加された方が比較的多かったのですが、そのような方からも「ここの下駄を買うことで郡上市の森林にとっても良い方に向かうと知れて、興味が広がりました」と、声をかけてもらいました。このように、「下駄づくりを通して、郡上おどりという文化と森林をつなぎたい」という諸橋さんの想いが、参加者一人ひとりの学びや喜びにかわったことを感じることができた1日でした。「これを履いて絶対郡上おどりに行きます!!」と宣言されておられた方々と、郡上おどりの会場で再会できることを楽しみにしております。

華やかな踊りの背景にある素朴なこの慣習こそが郡上おどりを支えている、ということをこれからも一人でも多くの人に知ってもらい、分かち合える場をつくっていくことができると幸いです。(文:田中佳奈)

ご来場、ありがとうございました!

田中 佳奈

郡上藩江戸蔵屋敷 フォトグラファー・ライター
2015年6月、京都より岐阜県郡上市・石徹白(いとしろ)に移住し、ツーリズムのコーディネーターをつとめる。現在はフォトグラファー、ライターを中心に活動。趣味は歩くこと、きくこと、撮ること。