郡上おどりと踊り下駄

郡上藩江戸蔵屋敷 vol.6 レポート


鼻緒すげワークショップ

座学の後はお待ちかねの鼻緒選び。手にとっては戻して、とっては戻して・・・と、みなさん決められない様子。決め手はみなさんそれぞれでした。手ぬぐいに込められた物語が気に入った、色が気にいった、左右非対称というデザインに惹かれたなど、それだけ郡上木履には多種多様な鼻緒が揃っていることが伺えました。

「私、浴衣が赤色なんですよ、なに色が合うかな」「こっちの方が◯◯ちゃんぽいよね。」

「あれ?黄色にしたんじゃなかったの?」「だってこっちが可愛いんだもん。だめ?」「いいけど、黄色が人気らしいよ。」「そういうこというから迷うんだよ〜」

手慣れた人だとものの10分でできることを、この日は1時間の時間をかけてゆっくり取り組みました。
ゆっくりやればできるというわけでもない複雑な指遣いや力加減に、みなさんの表情は真剣そのもの。「先生わかりわかりませーん」というお手上げの声のお陰で会場に笑いがおき、ようやくみなさんの肩の力が抜けたようでした。

「踵側を自分に向けるようにして持ってください。」(諸橋さん)

「板と鼻緒の間を。つま先からかかとに向かって、上から下に。もう片足もやってみてください。」(諸橋さん)

「ぐっぐっぐっと紐を手繰っていく。手繰っていくとそれ以上引っ張れなくなります。」

「紐を張ってる状態になったら、ここに結び目の根元を親指でぐっとおさえます。」(諸橋さん)

理解した方々が率先して周りの人たちに助け舟を出していました。

自分の足にぴったりの下駄を履けるよう、細かい調整もできるようになりました。あと少しです。割り箸、ピンセットを駆使し、金色の留め具を釘打ちしたら完成です。

自分の下駄で歩いてみた心地はいかに?!

スベスベで気持ちいいですね。めっちゃ気持ちがいい。

「こぼこぼ」のクラフトビールで小休憩

今日の郡上土産は、クラフトビール!地質学を学んでいた店主が、全国から選び抜いた八幡の水で仕込んだビールを堪能していただきました。

休憩の後は、国枝あつさんへと講師のバトンを繋ぎます。郡上おどりにとって下駄は欠かせないアイテムであることはご理解いただけたかと思いますが、それにはどのような背景があったのでしょうか。踊りにくるだけではなかなか知ることのない郡上おどりと下駄の関わりについて、具体的に教えてもらいました。